経済学・経済政策の全体像
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   (3)三面等価の原則 三面等価の原則とは、「生産」「分配」「支出」の金額が一致することを意味します。生産されたものを誰かが購入し、生産した会社に売上としてお金が入ってきます。その売上は従業員に給料という形で分配され、従業員はその給料でモノを消費します(支出)。したがって、「生産額」「分配額」「支出額」が一致することになります。※在庫がある場合   例えば、生産額が100兆円で10兆円が売れ残って在庫になってしまった場合、90兆円が売上となり  ます。そうすると、従業員へはその90兆円が給料として分配されることになりますので、生産額(100  兆円)と分配額(90兆円)が一致しないことになってしまいます。生産額=100兆円支出額=100兆円分配額=100兆円映っているものの向きはそれぞれ違うが、映っているものは同じ生産100兆円  しかし、この在庫分10兆円は企業自身に分配されたと考え、在庫分10兆円は分配額に含まれることにな  り、その結果、生産額と分配額は一致します。売上90兆円在庫10兆円分配90兆円従業員へ分配一致しない売上90兆円在庫10兆円分配100兆円会社に分配したと考える一致生産100兆円分配10兆円分配90兆円14

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