経済学・経済政策の全体像
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  ⑧均衡 「市場経済では、自然に需要と供給が一致する」ということを経済学では、「均衡」と呼んでいます。 企業は、取引量が多い時には生産量を増やしたり、価格を上げたりするなどし、逆に取引量が少ない時には生産量を減らしたり、値下げすることによって自己の利益を最大化しようと考えています。 消費者は価格が高い時は消費量を減らし、価格が安い時は消費量を増やすことで自己の利益を最大化しようとします。 このように、市場経済では、数多くの市場参加者(生産者・消費者)が集まって自由に取引を行うと、やがては、「価格」や「数量」が調整され、自然に需要と供給が一致する、ある1点で落ち着くことになります。需要と供給が落ち着く1点を経済学では「均衡点」と呼んでいます。 また、最終的には「価格」と「数量」、両方が調整され、均衡点に落ち着くわけですが、「価格」と「数量」のどちらが先に調整されるかという部分で2つの考え方に分かれます。 「価格」が先に調整されて、その後に「数量」が変化するという考え方を「ワルラス流調整」と呼び、反対に「数量が」先に調整されてその後に「価格」が変化するという考え方を「マーシャル流調整」と呼びます。0取引量価格価格が下がる数量が上がる均衡点「数量が」先に調整されて、その後に「価格」が変化するという考え方を「マシャル流調整」と呼びます。需要と供給が一致する点を「均衡点」と呼び、その過程で「価格」と「数量」のどちらが先に調整されるかという部分で、ワルラス流とマーシャル流の2つの考え方に分かれる。8

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