デジタライゼーションとは?経済産業省のレポートも解説

デジタライゼーションについて知っていますか?

結論、デジタライゼーションはデジタル化を意味する言葉です。

この記事では、知っておきたい「デジタライゼーション」について解説していきます。

「デジタライゼーション」とは何か?

「デジタライゼーション」とは何か?

デジタライゼーションについて、以下の点をみていきましょう。

  • 用語の意味
  • 発展の歴史
  • 現代における意義

用語の意味

デジタライゼーションとは、とある業務プロセスを全てデジタル化して、新しいビジネスモデルを作り出すことを意味します。

企業全体のデジタル化ではなく、特定業務に関係するプロセスのデジタル化です。

dxの前段階と解釈できるでしょう。

発展の歴史

日本では、1995年頃からインターネットが普及しました。
その後2001年にはICTインフラが整えられ、ICTを活用しようという動きもみられます。

2004年には、スウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が情報技術の普及で人々の生活が変わるとデジタルトランスフォーメーションを提唱しました。

国内ではデジタルデータの活用は2010年代から本格的にスタートし、2018年頃にデジタル社会の構築が実現したといえます。

デジタライゼーションはデジタル化の歴史と共に普及が進み、2020年には経済産業社がDXレポートにてデジタライゼーションの明確な定義を示しました。

現代における意義

日本では、中小企業のデジタル化が遅れているといわれています。

デジタライゼーションは会社経営の一手段ですが、少子高齢化の進む日本においてデジタライゼーション促進は急務といえるでしょう。
デジタライゼーションへの理解や取り組みが、企業の今後を左右すると考えられます。

デジタイゼーション・dxとの違いとは?

デジタイゼーション・dxとの違いとは?

デジタライゼーションは、デジタイゼーションやdxと混同されがちです。

以下についてみていきましょう。

  • デジタイゼーションとデジタライゼーションの違い
  • dxとデジタライゼーションの違い

デジタイゼーションとデジタライゼーションの違い

デジタイゼーションとの違いは、デジタライゼーションが業務全体のデジタル化であるのに対して、デジタイゼーションが業務フローの一部をデジタル化するという点です。

デジタイゼーションとは

デジタイゼーションは、従来紙で行ってきた業務をデジタル化することが挙げられます。
手書きで行ってきた作業をPCやタブレットで行うことで、デジタイゼーションに成功したといえます。

デジタイゼーションの場合は、既存の業務プロセスは変わりません。

デジタライゼーションとは

一方デジタライゼーションは、とある業務をプロセスごとデジタル化することです。

デジタイゼーションの次の段階が、デジタライゼーションといえます。

dxとデジタライゼーションの違い

dxとは、デジタル技術を使いビジネスモデルだけでなく組織全体を最適化することです。

一部の業務だけをデジタル化するデジタライゼーションとは違い、会社そのもののあり方まで変える可能性があります。

例えばデジタライゼーションでは、自動化された工場にIOTを導入してモニタリングを行うことで、工場の効率化を図ります。
一方dxは、工場にとどまらずあらゆる現場でデータを取得や分析を目指し、全ての業務で安全性や効率化を実現します。

デジタライゼーションが進めば、dx化できるといえるでしょう。

デジタライゼーションのメリット

メリットとは?

デジタライゼーションのメリットは、以下の4点が挙げられます。

  • 産業改革
  • 効率性の向上
  • コスト削減
  • カスタマーエクスペリエンスの向上

産業改革

デジタライゼーションは、産業改革を起こす可能性があります。

今まで大幅に時間がかかっていた業務から解放され、より創造的な仕事に取り組めるでしょう。
人手不足に悩む企業も、デジタライゼーションを促進することで、事業の持続に繋がる公算もできます。

その結果商品の安定的な供給や新たなサービスや商品が生まれて、人々の生活がより豊かになるでしょう。

効率性の向上

効率性の向上は、業務のデジタル化がもたらす大きなメリットです。

従来手作業で長時間かけて行っていた仕事も、短期間で正確に行える可能性があります。
効率性の向上は、社員の負担軽減にも繋がるでしょう。

またデジタル化で自宅でも効率的に仕事できるようになれば、育児や介護で離職する社員を減らせるかもしれません。

優秀な人材の流出を防ぎ、企業の利益に繋げる効果が期待できます。

コスト削減

デジタル化により、コスト削減も目指せます。

コストを削減して経営を安定化させる効果も期待できるでしょう。
例えば今まで対面で商談していた内容をオンライン商談に移行すると、交通費や会場費が削減できます。

さらにデジタル化で作業効率が上がれば、残業する社員を減らし、残業代の支払いを削減できる可能性もあります。

カスタマーエクスペリエンスの向上

顧客データの管理や分析も、デジタル化を実現すると容易になります。

その結果顧客の属性に合わせて最適な商品を提供できるようになり、カスタマーエクスペリエンス向上にも繋げられるでしょう。

カスタマーエクスペリエンスの向上により、顧客からの指示も受けやすくなります。

デジタライゼーションによる影響

デジタライゼーションによる影響

デジタライゼーションによる影響は、以下の3点が挙げられます。

  • 業界の改革
  • 就業環境の変化
  • スキルの要求の変化

業界の改革

デジタライゼーションは、業界に大きな変革をもたらしました。

人手不足が叫ばれる昨今、業界の仕事のやり方もデジタル化によって大きな変化がみられました。

今後さらにデジタル化が加速すると、様々な業界で新しい取り組みがみられるでしょう。

就業環境の変化

デジタライゼーションは、就業環境の変化をもたらします。

テレワークにより自宅で仕事ができるようになり、社員の就業に関する選択肢が増えました。
またデジタライゼーションが進み、外出先でもメールの確認や承認作業ができるようになったことで、営業がスムーズに行えるようになりました。

働く場所にとらわれる必要がなくなるため、就職先の選択肢も変化する可能性があります。

スキルの要求の変化

デジタライゼーションは、企業が社員に求めるスキルを変えました。

従来の勘や経験に基づいた仕事ではなく、

  • ITの基礎知識
  • データマネジメント
  • ITを取り扱う知識や技量
  • UI・UX志向
  • プロジェクトマネージャーの資質

などが求められます。

今後さらに求められるスキルが変化すると考えられるため、社員側もスキル向上を目指す取り組みが必要です。

デジタライゼーションの具体例

デジタライゼーションの具体例

デジタライゼーションの具体例について以下の3つをみていきましょう。

  • RPAの導入
  • MAを活用したCRMの導入
  • 工場でのAIロボットの導入

RPAの導入

RPAとは、ロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)のことです。

今まで人間以外の対応は難しいと考えられてきた高度な作業をAI、機械学習、ルールエンジンなどに代行する取り組みを意味します。

日本では金融機関で導入が進み、注目を集めてきました。

例えば同じデータを複数システムに登録する定例作業をRPAで実施しているそうです。

RPAに力を入れる企業も多く、例えば三井住友フィナンシャルグループでは、デジタライゼーションに関連する4つの柱の一つにRPAの導入による生産性と効率性の向上を掲げています。

今後も既存業務を効率化するために、RPAの導入が加速していくでしょう。

MAを活用したCRMの導入

CRMとは、カスタマーリレーションシップ マネジメント(Customer Relationship Management)のことです。

特定の顧客との関係をよくすることで、継続的な取引を目指すマーケティング手法を意味します

MAは、マーケティングオートメーション(Marketing Automation)の略を意味し、デジタルを活用して顧客とのコミュニケーションを自動化する取り組みです。

例えば、資生堂では世界的なECサイトとの結びつきを強くして、顧客データをまとめるCRMを導入しています。

顧客それぞれの悩みに寄り添うパーソナライゼーションを高めた取り組みにも、挑戦する予定です。

企業に対する愛着度が高くなれば、自社を選んでくれる確率も上がるでしょう。

工場でのAIロボットの導入

工場にAIロボットを導入して、作業効率を上げる取り組みも多くの企業でみられます。

AIを導入したスマート工場では、

  • 機器
  • 設備
  • センサー
  • 従業員の動き

などをAIが一元的に管理しています。

AIロボットの導入により、

  • 表面化していない課題
  • 業務プロセスの向上
  • 機器異常の早期検知
  • 人員や物流配置の効率化

などが実現するでしょう。

例えばAmazonでは、AIロボット「Kiva」がデータを元に商品を棚に乗せる作業を実施しています。

作業員の負担が減るだけでなく、効率的に流通が進められるというメリットがあります。

経済産業省の「DXレポート」とは?

経済産業省の「DXレポート」は、デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会で話し合った内容を公開した資料です。

主に国内企業の課題や現状について語られており、日本企業のDX実現に向けた取り組みで参考にされています。

DXレポートは複数回発行されており、今後も新たな内容の「DXレポート」が登場する可能性もあります。

デジタライゼーションの流れとは?

デジタライゼーションの流れとは?

デジタライゼーションの流れを以下の5つのステップでみていきましょう。

  • 明確なビジョンと戦略の確立
  • データ活用の推進
  • イノベーション文化の確立
  • テクノロジーの導入
  • チーム構成とスキルアップ

明確なビジョンと戦略の確立

デジタライゼーションは、漠然と導入しても上手くいきません。

まずはデジタル化を実現して何がしたいのか、どのような戦略を立てるのか決める必要があるでしょう。

デジタライゼーションを進めた後に、dxも目指している場合、大きな企業変革になるかもしれません。

目指すべきゴールを決めておくと、会社全体となってデジタライゼーションに取り組めます。

データ活用の推進

次に、データ活用の推進を目指しましょう。

すでに行動や購買データなど顧客分析を行うデータがある場合は、システム設計やフォーマットの統一を図り、デジタライゼーションで活用できるように整えていきます。

イノベーション文化の確立

デジタライゼーションの導入にあたり、イノベーション文化の確立が大切になってきます。

今まで人間が行ってきた作業をIT化することに、反対する意見もあるかもしれません。

仕事の内容が変わることに、不安や抵抗感を覚える社員もいるでしょう。

デジタライゼーション導入の必要性を十分に説明し、変化を受け入れる組織になるように社内文化から変える必要があります。

テクノロジーの導入

デジタライゼーションの導入を決めたら、実際に必要なテクノロジーを導入していきます。

既存サービスを柔軟に活用することで、コストや導入時間を大幅に短縮できるでしょう。

また近年直感的に使えてメンテナンスが不要なシステムを提供する企業も多いです。

例えばオンライン商談を行いたい場合、ZoomやMicrosoft Teamsを使うと導入にあたってコストや手間を削減できます。

どのテクノロジーを使うかも、デジタライゼーションの成功に関係してくるでしょう。

チーム構成とスキルアップ

最後にチームを構成して、一人ひとりのスキルアップを目指しましょう。

デジタライゼーション促進を行う部署を作るのもおすすめです。

会社内では、ITに強い人もいれば弱い人もいるかもしれません。

それぞれが上手くデジタライゼーションされた業務に取り組めるように、研修や指導を行っていきます。

デジタライゼーションについて理解しよう

デジタライゼーションについて理解しよう

この記事の結論をまとめると

  • デジタライゼーションは業務の一部をデジタル化すること
  • デジタイゼーションが業務フローの一部をデジタル化すること
  • デジタライゼーションのメリットは作業効率
  • 工場でのAIロボットの導入で成功した事例もある
  • 経済産業省の「DXレポート」は日本企業のDX実現における指針の一つ
  • チーム構成とスキルアップがデジタライゼーションで大切

デジタライゼーションは多くの企業に求められており、すでにデジタライゼーションで成功した事例も多いです。

今回の記事を参考にしてデジタライゼーションについて理解を深めてみてください。